今日も一日家に籠って勉強している。
仕事も何もない日々は結構退屈かなあ、と予想していたが、そんなことは全くなく楽しく過ごせている。
今回は、日米の大学院について少し書いてみたいと思う。
(日本の大学院について批判的なことも書くけれども、あくまで以下は僕個人の完全なる主観であり、僕の知識不足等のために情報が歪んでいるかも知れないことは最初にお断りしておきます。)
まず、今の僕の考えでは、学生という立場で見たとき、極々一部の例外的な人を除いては、ほぼ全てにおいてアメリカの大学院の方が良い、と思う。
大学院を目指すのであれば、アメリカの大学院に行かない理由は存在しないと思う。
何故かというと、これまたいっぱい理由はあるので、列挙すると
1)博士課程はそもそも給料が出る
2)英語が身に着く
3)アメリカの大学院は日本と比較して遥かに授業が充実している
4)アメリカの大学院は「研究と同じぐらい教育も大切」という文化がある
5)TA をやることによって指導経験が身に着く
6)アメリカの教授の方が日本より遥かに優秀(あくまで一般論です)
7)アメリカの方が学生のモチベーションやプライドが遥かに高い
8)なによりかけがえのない経験になる
などだろうか。
1)、2)は説明するまでもない。
3)、4)だが、とにかく、アメリカでは教育を非常に重要視するらしい。
ぼくはまだ渡米してもいないが、向こうの先生とメールのやりとりを少ししただけで、教育に対する真剣さをひしひしと感じた。
これについて、すこし具体的に説明しよう。
まず3)で「日本と比較して」と書いたが、正直比較するのも失礼だ。
日本の大学院生100人集めてきたとき、「授業が充実している」と答える学生は恐らく5人といないだろう。
(もちろん、法科大学院とかそういうのは除いてます。)
ぼくのいた数理科学研究科でも、たとえば「大域解析学」という科目では、先生によっては数理人口学をやったり、別の先生では量子群だったりと、内容からして滅茶苦茶なものもあった。
(ちなみに数学では先生の専門を理解できる学生など数人もいないので、基礎的な科目にも関わらず勝手に自分の専門を講義されりすると非常に困る!)
・・・とまあ、ぼくの大学院のことを書いたが、話を聞く限りこれは間違いなく他にも当てはまる。
というより、他の理系学部は実験があるため、授業の質は数学科よりも遥かに低いらしい。
「授業は時間の無駄」に近い考えを持っている学生や先生も多いそうだ。
対してアメリカだが、学部ではそこまで専門的なことはやらず、専門を勉強するのは大学院から、という教育制度も手伝ってか、授業の充実度は日本の比ではない。
中間テストや期末テスト、さらには毎回宿題まであり(!)、それらに加えて1年生か2年生の終わりごろまでにパスしなければならない Qualifying Exam などもある。
Youtube でもアメリカの大学の講義が見られるが、魅力的な授業も本当に多く入念に準備されているのがありありと分かる。
(まあ、そういう講義だから Youtube にのるのでしょうが。)
アメリカでは、学生が教員の授業を評価する制度もあるし、この辺の充実度の違いはやはりカルチャーなのだろう。
(ちなみに日本にも授業評価制度はあるが、事実上機能していないと思う。)
疲れてしまったので、今日はここまでにして、次回はそれ以外の利点について書きます!