7月から8月にかけて、私は Facebook とブログに天才的な数学能力を持つ女子高生についての投稿をしました。しばらくの間は全くと言っていいほど反応がなかったのですが、9月1日に小波先生が Facebook で紹介してくださったことがきっかけとなって状況が大きく変わりました。あっという間に、「数学の天才少女現る」「ラマヌジャンを超える数学の天才」といった記事がネットに溢れました。これは私の予想をはるかに超える事態でした。
ネットに流れたコメントは好意的なものが大半でした。しかし中にはかなり悪意のあるコメントもありました。とりわけ「ネットで見つけた式をコピーしただけだろう」といった趣旨のコメントは彼女を大きく傷つけました。今、私は、まだ十代の少女にこれほどの苦しみを与える結果になってしまったことの責任を強く感じています。
彼女をこれ以上傷つけないため、今後は彼女についての投稿の一切を慎むことにしました。彼女を応援してくださる皆さんには申し訳ありませんが、彼女のためを思い、どうぞご理解いただければと思います。
なお、コメントの中にはいくつか誤解に基づくものと思われるものがありました。
たとえば「邂逅。(その5)~パトロン求む~」で私は次のように書きました:
「つまり、大学卒業後(仮に彼女が大学に行けばの話ですが)から世界的大発見をして世の中に認めれるまでの間、月に20万程度で良いのでお金を出してくれるパトロンを探しています。」
お読みになればお分かりのように、経済的な支援の話はあくまでも彼女が大学を卒業して以降のことです。
最後になりますが。
我々数学者は数学のプロです。その数学者を、数学の全くの素人が、それも高校生が、ネットから適当に式を持ってきて欺くことなどは不可能です。彼女の名誉のため、これだけはここではっきり言っておきます。
このブログは一旦休筆します。
そのうちにまた戻ってくる予定でいますが、いつになるかは未定です。
それでは、失礼致します。
高橋悠樹(Yuki Takahashi)
夢のある話を紹介いただきありがとうございます。
みんなが忘れた頃に、「えっ・・・、あの時の・・・」ってことがあれば、最高ですね!
ラマヌジャンと言う人は、門外漢にはちとピンとこない名前ですけど、宮沢賢治以来の天才が東北から出現したと考えればいいのかと、思っています。
初めまして。
稀有な才能の成長の姿を、リアルタイムで見られるのかと楽しみにしていましたが、有名になるとやはりノイズが大きくなりますね。
情報が途切れるのは残念ですが、どうかその女性を大切に育ててさしあげてください。遠くない未来、数学的な大発見の知らせが、私たちにもたらされることを祈っています。
本当にラマヌジャンを超える天才は疑われるのも仕方ないと思います。100年に人類から1人位しか出なさそうな位の天才なわけで。