数学

数学者のピーク

さて、この冬学期ももう半分が終わりまして、残りは5週です。

2月も中旬に差し掛かろうとしています。早いですね!


ちなみに、もうこれで Ph.D. life も2年と半分が過ぎた事になるので、こっちに来る前には永遠にも思えた Ph.D. もちょうど折り返し地点です。

この2年半は本当に一瞬だったので、残りの半分も多分そうなのでしょうね。

(そういえば、僕は60年以上生きる気はないので、人生の方もそろそろ半分ですね!)


・・・さて、最近は中途半端でそのまま放っておいてある記事が多いんですが、今日はまた別のことを書きます。


「数学者は若いうちが勝負」って、これ結構聞きますよね。


理系の(数学以外の)教授でも、そういうことを言う人がたまにいて驚いたこともあります。



でも、確実に言える事ですが、数学者のピークが20代とか、そんなことは絶対にあり得ないです。

現代数学は恐ろしく深く難解で、狭い一つの分野すらある程度しっかり理解出来るようになるまでには、それこそ気の遠くなるような膨大な時間がかかります。


さらに、今の数学の最も美しい結果はほとんど全て、いくつかの(一見全く異なる)分野にまたがっていて、それら複数の分野をある程度把握するには下手をすれば数十年の歳月が必要です。


現代数学は、例えば難解なパズルや数学オリンピックなどのように

「難しいけれど知識はほとんど要らないから高校生でも解ける(人も中にはいる)」

というようなものでは全くなく、「問題を理解する」というスタート地点に立つことすら本当に大変なんです。


ので、「数学は若いうちしか出来ない」なんていうのは全くの誤りです。


・・・まあ、数学者が何をやっているかなんて一般の人には(というか他の理系のほとんどの人にとっても)想像すら出来ないはずなので、そういう誤解が生まれるのも分かります。


世の中のマンガやアニメ、ドラマなどでは、ものすごく美形な10代後半ぐらいの天才数学者とか天才ハッカーとか、もうなんだって知っている IQ 180の小学生(に見えるけど実は高校生な)探偵とか、そういう天才なんちゃらみたいなのがいっぱい出てくるじゃないですか。

そういうものの影響もあって、「天才とは若いものだ」みたいな、そういう固定観念が出来上がっているのかなと思います。


実は、僕自身、10代の頃は

「整数論が専門の数学者5人が一日考えても解けなかった数学オリンピックの問題を何人もの高校生達が試験時間内に解いた」

みたいな記事を読むたびに

「やっぱり、プロの数学者なんかより本当に頭の切れる高校生の方が優秀なんだな、それに比べて自分は一体なんなんだろうな。。」

とか思いましたものね。


そう、今になって分かることですが、これは「高校生の方が数学者より頭が良い」のではなく、ただ単に

「短期間でしかも初等的な知識内で答えの出る事が分かっている問題を、与えられた試験時間内で解く」

ことと

「解けるかどうかも分からない問題を、自分(とときに他人)の知識と経験を総動員して数ヶ月単位の長い時間を掛けて解く」

ことは全く異なる能力だ、ということなんです。


実際、中学生で数学オリンピックのメダリストになったとか、そういう神童と言われた人って、その後を見てみると、偉大な数学者になるどころか大半は数学者にすらならない(またはなれない)んですよね。


で、僕みたいな、小学校の頃は全てにおいて他の子より出来なかった劣等生が truly outstanding な数学者になったりする(かも知れない)んですね。人生は面白いです ^^



・・・さて、もう疲れてしまったので、またまた色々書き残してことはそのうちに続きを書きます!


ではではー☆

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